オルタネーター/ダイナモとは?

オルタネーター/ダイナモとは?

まず、オルタネーターとダイナモは簡単に言うと「発電機」のことです。そしてその電力をバッテリーに貯めてくれる働きをします。

オルタネーターとダイナモの違いって?

厳密にいえばそれぞれ違いはあるのですが、オルタネーターもダイナモも自動車部品でいえば同じものを指すと思って問題ないと思います。
オルタネーターもダイナモもどちらもつまりは「発電機」のことを指します。
オルタネーターとは交流発電機と整流器を組み合わせたものをまとめて呼ぶ名前。ダイナモとは直流発電機のことを指します。

現在はほとんど「オルタネーター」

もっと簡単な区別としては、現在市場で出回っている自動車の発電機はほとんどが「オルタネーター」で、昔の車に使われていたのがダイナモです。同じ役割を担っていることから昔の名残でダイナモと呼ぶことが多いようです。だいたい1960年代ごろを境にダイナモからオルタネーターへ切り替わっているとのことです。
もともと車で使われる電気は直流でないとダメでしたそうで、昔はダイナモが活躍していましたが、いろいろと進化したおかげで交流でも効率よく電気を作れるオルタネーターと整流器を組み合わせるのが主流になったという感じです。

オルタネーターの仕組み

オルタネーターの構造

電源には交流電源と直流電源がありますが、オルタネーターで交流電源を発電し、直流電源へと変換させ、自動車へ電力を供給している部品です。
中央にあるリング状のステーターと呼ばれる部品の中を、エンジンの動力によって動かされたローターが回転することで交流電気が作られ、レクチファイアを通ることで直流電源へと変え、バッテリーへ電力を供給します。

電力を発生するまで

  1. キーを回すとバッテリーの電力を使用して、セルモーター/スターターが回ります。
  2. セルモーターがエンジンのフライホイールと噛み合いエンジンを始動します。
  3. エンジンの動力を利用し、ファンベルトを通じてオルタネーターが発電します。
  4. オルタネーターで発電された電力はバッテリーに充電されます。
  5. バッテリーに充電された電力は、エアコンや灯火類、車内の音楽などを鳴らしたり、エンジンでもガソリンの点火など幅広く使われています。

オルタネーターとは、エンジンの動力を利用して発電する部品ですが、エンジンを動かすにもなくてはならない部品であり、なんとも不思議で賢い仕組みだと言えるでしょう。

オルタネーター/ダイナモ 故障時の主な症状とその原因

警告灯が点灯

警告灯が点灯している場合は、発電ができていないもしくは、発電が過剰な状態(オーバーチャージ)を知らせているので、オルタネーターが故障している可能性が高いです。

異音

エンジンをかけるとき、かかりが悪かったりするとオルタネーターの故障が考えられます。その時に参考になるのが「異音」です。「ウィーン」「キーキー」「キュルキュル」「カラカラ」「カリカリ」など。
一般的に、「ウィーン」という異音はベアリング、「キーキー」「キュルキュル」はベルト、「カラカラ」「カリカリ」はプーリーの不調と言われています。

運転中にエンジンが止まる

十分な電力がバッテリーに供給されない、もしくはオーバーチャージになると、まずはエアコンやカーナビなどの電気機器が動かなくなり、最終的にはエンジンも止まってしまうという症状です。これらの原因はバッテリーの故障の他に、オルタネーターが故障しているとバッテリーに電力が充電されず、バッテリー切れになり、エンジンを動かすために必要な火花を作ることができなくなってしまうので、エンジンが止まってしまう ということが起こります。

オルタネーターの寿命

一般的に車のパーツは10万キロで交換の目安だといわれるものが多く、オルタネーターもそういわれています。しかし最近出回っているものは、20万キロ以上走っても問題なく動くというものも多くなってきました。
しかし、オルタネーターはエンジン始動から走行中にいたるまで、常に稼働しているパーツです。ですので、運転方法や、使用状況、気候や日ごろからの整備状況によっても差が出てきます。大事なパーツですので距離を目安に安心せず、故障のリスクは常にあるということには注意してください。

オルタネーターの交換費用

オルタネーターの脱着工賃

まず、オルタネーターに限らず、自動車の修理作業全般には、日本自動車整備振興会連合会(通称:日整連)によって、車種や作業ごとに細かく点数化されている【工賃指数】というものに基づくのが一般的です。

そして、その工賃指数によって作業工賃が加味され、工賃の費用が決まる仕組みです。
工賃指数×時間工賃=工賃
または、
作業点数×セパレート=工賃
などなど。(↑は同じ意味です。)

そして、時間工賃は各整備工場でまちまちなワケですが、相場はおおよそ7,000~10,000円前後でしょう。(※工賃指数もあくまで目安であり、最終的な判断は工場によって行います) つまり、オルタネーターの交換だけなら工賃は一般的に1万円前後というのが相場だと言えます。

例:1.5h×7000円=10,500円

しかし、普通はそういう専門的なことはわかりませんので、通常よりも高い点数を付けられていたりすることも、少なからずあると言わざるを得ません。見積もりを見て、相場より高いと感じたり、わからない場合は、工賃指数とその整備工場の時間当たりの工賃を確認してみるとよいでしょう。他社との見積もり比較にも役立ちますし、説明をきちんとしてもらえる工場かどうかで判断がつきやすくなります。

部品代

次にかかる費用は、オルタネーター本体の代金です。当然ながら車種や販売店によってその価格には開きがあります。だいたい新品だと50,000~100,000円でしょうか。ただ、新品ではなく、リビルト品や中古品で費用を抑えるという選択肢もあります。

リビルト品とは、中古品を一度分解・洗浄し、劣化した部品を交換して新品同様に組み立てなおしたもので、性能は限りなく新品に近いのですが、場合によっては新品の半額以下で手に入ります。

しかし、リビルト品は新品と違い、明確な品質基準がなく取り扱いの業者によって、品質・価格ともにバラバラなので、上手に選ぶ必要があります。安いからという理由だけで選ぶと、また故障して結果、無駄な費用が掛かるなんて事態にも。そうならないために、リビルト品を選ぶ際は、しっかりした製品保証があるか、どういった工場で製造しているか(粗悪な海外製ではないか)などを確認してください。

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